~「1回使ってダメだった」では、もったいない理由を、介護現場から~

「AI? 一度使ってみたけど、全然うまくいかなかったよ。」
そんな声を、現場で何度も耳にしてきました。
たとえばお知らせ文の作成や記録の要約、ケアプランの構成など。
「試しに使ってみたけど、思ってたのと違う」
「こっちが手直しするのに時間かかった」
「正直、手でやった方が早いと思った」
……うん、それ、わかります。とっても、よくわかります。
でも、ちょっとだけ、こう考えてみてほしいのです。
“AIに、いきなり完璧を求めすぎていないかな?”
私たちが新人の職員さんに教えるとき、
「いきなり全部できるようになってほしい」とは、あまり思いませんよね。
最初は「申し送りってどんなふうに書けばいいんですか?」
「この方、どこまで介助が必要ですか?」
そんな不安げな表情で、ひとつひとつ確認してくる。
それに対して私たちは、少しずつ丁寧に教えていきます。
「まずは昨日の状態を見ながら書いてみようか」
「Aさんは、ここまでは自分でできるよ」
そうやって、毎日の積み重ねの中で、“その人らしい働き方”が育っていく。
AIも、実は同じです。
たとえば、AIにこんなふうに指示したとします。
「売上データから今後のトレンドを予測して」
するとAIは、ざっくりした分析結果を返してくれるかもしれません。
「これは分析って言えるのか?」
「思ったより浅いな…」
でも、そこで終わらせてしまうのは、もったいないのです。
むしろここからが、“育てる対話”のスタートです。
「特定の商品カテゴリーに絞ってみて」
「過去3ヶ月のデータだけで分析して」
「グラフも添えてもらえる?」
そんなふうに、AIに“追加の指示”を重ねていくことで、
徐々に“思っていた通りの結果”に近づいていきます。
つまり、**AIは最初から答えを出してくれる「先生」ではなく、
いっしょに考えてくれる「アシスタント」**なのです。
よくAIに慣れている人たちは、
あえて一度で完結させず、プロンプト(=AIへの指示)を分けて使います。
「まず全体を要約して」
「次に、その中の課題だけを抽出して」
「最後に、改善案を3つ出して」
というように、段階的に使っていくのです。
このプロセスは、介護の現場で言えば、
「まずバイタルを確認して」→「身体状況を見て」→「その日の声かけを考える」
といった判断の流れと、よく似ています。
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